薔薇の名前

最近時間がなくて本を読む機会もない生活です。「時間はいつもない、時間は自分で作るもんだ」と社会人になり始めた頃言われたことがあります。実際その通りなんだけどね。学生の頃はたくさん時間あったためたくさんの本を読むことが出来ましたが、今はというと1ヶ月に1冊読めるか読めないかぐらいのペースです。元来、本が好きなため未読の本が本棚に詰め込まれています。たまにはゆっくりと横になりながら読書に耽ってみたい、そんな贅沢な時間を過ごしてみたいですね。
んで、たまには本の話でも、私は学生時代の専攻科目の影響もあり一般的にはちょっと堅苦しいと思われている本を読むことが多いです。ベストセラーと呼ばれるような本はほとんど読むことがないですね。学生時代は語学と読書ばかりに力を入れていたため、頭でっかちな傾向は今でも変わらないかも。
少し昔の出版ですが「薔薇の名前」って本はご存知ですか? 数年前の一応ミステリーの部分類に入るのかな。イタリアのウンベルト・エーコという記号学者/言語学者/哲学者が書き、中世の北イタリアの修道院を舞台にした殺人事件を扱った小説です。世界的には評価の高い本ですので一読する価値はあるかも。しかしこの本を理解するのはある程度の知識が必要になります。特にアリストテレスの「詩学」は読了しておこないとシンタックス的に理解出来ない部分が多々とあると思います。西洋の中世はアリストテレス哲学、スコラ哲学が支配的な時代でした。そのため西洋中世の歴史又キリスト教の知識も多少は必要だと思います。少し敷居の高い本かもしれませんけど、知的好奇心を満たしてくれる数少ない本だと思います。イタリア語が読める人は原書のほうがもっと楽しめるかもしれません。私のイタリア語の知識では行間の細部まで読み取ることが出来ませんでしたけど。
単行本だけでなく文庫でも読むことが出来ます。時間がある時に是非読み解いてみてくださいな。

薔薇の名前〈上〉

薔薇の名前〈上〉